Salesforceにおいてレコードタイプ(Record Types)は、同じオブジェクトに複数のビジネスパターンを共存させるための機能です。


目次
🌌 「レコードタイプ」とは何か?
Salesforceにおけるレコードタイプ(Record Types)とは、ひとつのオブジェクトの中に、複数の業務フローや表示形式を共存させるための設定機能です。
たとえば「商談」オブジェクトを考えてみましょう。
- 直販営業が使う商談と、
- 代理店向けの商談では、
同じ「商談」でも、入力すべき項目や選択肢が異なります。
こうした“業務による違い”を同じオブジェクトで柔軟に扱うために用意されているのがレコードタイプです。
🧩 レコードタイプでできること【4つの柱】
1. ページレイアウトの切り替え
- レコードタイプごとに、表示させる項目の並びや必須項目の設定を変えられます。
- 例:「代理店商談」では「代理店名」フィールドを必須に、「直販商談」では非表示にする。
2. 選択リスト値(ピックリスト)の切り替え
- たとえば「フェーズ」や「種別」など、選択リストの内容もレコードタイプごとに変更可能。
- 例:「フェーズ」の選択肢が直販と代理店で異なる場合、それぞれに合った選択肢だけを表示できます。
3. プロファイルごとのアクセス制御
- 各ユーザーがどのレコードタイプを利用できるかは、プロファイルや権限セットで制御できます。
- 例:営業部は「直販商談」しか作成できず、マーケティング部は「キャンペーン商談」だけを作成可能にするなど。
4. デフォルト値の設定
- ユーザーが新規レコードを作成するときに、最初からどのレコードタイプが選ばれるかも制御できます。
🚀 レコードタイプを導入するメリット
- オブジェクトの再利用性が高まる:同じ「商談」でも複数の業務に対応可能。
- ユーザーに優しい:不要な項目を非表示にしたり、適切な選択肢だけを表示することで入力ミスを防止。
- メンテナンスの効率化:複数のオブジェクトに分けなくても、レコードタイプで管理が集約できる。
⚠️ 導入時の注意点
✅ ページレイアウトの管理が煩雑になりやすい
- レコードタイプが増えると、それに紐づくページレイアウトの数も増えるため、整理と命名ルールが重要です。
✅ 過剰な分岐に注意
- 本当に分ける必要があるのかを判断しましょう。むやみにレコードタイプを増やすと管理負担が大きくなります。
✅ フローとの連携を意識
- レコードタイプによって異なる自動処理を行いたい場合、Flow(フロー)での条件分岐に組み込むことになります。
🌱 レコードタイプ導入の判断基準(YES/NOチェック)
質問 | YESならレコードタイプを検討! |
---|---|
入力項目や表示項目に違いがありますか? | ✅ |
選択リストの内容が業務ごとに違いますか? | ✅ |
ユーザーによって使う業務パターンが違いますか? | ✅ |
1つのオブジェクトで複数のプロセスを運用したいですか? | ✅ |
🔧 具体例:商談オブジェクトでの活用シナリオ
レコードタイプ名 | 対象ユーザー | 特徴 |
---|---|---|
直販商談 | 営業部 | シンプルなフェーズ、社内見積項目が多い |
代理店商談 | マーケ部 | 代理店情報の入力、外注費用項目あり |
キャンペーン商談 | 広報部 | 広告予算入力欄あり、フェーズが短縮版 |
🌟 ノックスの格言
「一つの顔で、すべてを語れるとは限らない。
ビジネスも、オブジェクトも、時に“顔”を使い分ける必要があるのです。」
(英語訳:”On Nectarus-Ova, even a fruit has three faces—ripe, sweet, and tactical.”)
(原語訳:”Nectaria-Ovath, evorin fruval thess trin’kai visen—riala, suven, ar’thakar.”)
💡 まおの学びメモ
レコードタイプ=オブジェクトに「業務ごとの顔」をつけること
→ 直販と代理店で見せる項目や選択肢を変えられる!項目やレイアウト、選択リストが切り替わる!すごい!でもちょっと混乱する…!
→ 設計図(設計ポリシー)をちゃんと持って使うのが大事!プロファイルやFlowとの組み合わせで「この人にはこの顔だけ見せる」もできる!
→ 怪しいセールス担当には怪しい顔を見せない!営業管理のマナー!(?)
では、また次回の 異星人Salesforce講座 でお会いしましょう!👽✨