「商談(Opportunity)」とは、企業が営業活動の中で扱う“売上の可能性”を記録・管理するための重要な情報単位です。新たな取引や受注につながるかもしれない見込み案件を「商談」として登録することで、進捗状況を可視化し、チームで共有・分析できるようになります。本記事では、Salesforceにおける商談の役割や、なぜ商談管理が売上アップに直結するのかを解説します。


🤝 商談 (Opportunity)とは?
Salesforceにおける「商談(Opportunity)」は、営業活動の中で発生する「このお客様に、もしかしたら商品やサービスを買ってもらえるかもしれない」という案件を記録・管理するためのオブジェクトです。
つまり、将来的に売上につながる「可能性のある案件」を、営業チームが追跡できるようにしたものです。
たとえば、
- 「A社が新しいECシステムを検討中」
- 「B社が店舗拡大のためにPOS導入を考えている」
- 「C社から見積もり依頼が来た」
といった状況があれば、それはすでに“商談のタネ”です。
🧭なぜ商談を登録するの?
商談を記録することで、営業活動の全体像が“見える化”されます。
営業担当者の頭の中にしかなかった「感覚」や「経験」を、システム上に記録し、チーム全体で把握・判断できるようになります。
これにより、以下のようなことが可能になります:
- 🔢「現在、社内にいくつの商談が動いているか?」
- 📆「今月・来月に決まりそうな案件はどれか?」
- 💰「見込み売上はいくらか?」
- 👩💼「どの営業がどの案件をどこまで進めているか?」
つまり、商談の情報は経営判断や売上予測、営業戦略の基盤となるのです。
🗂️主な項目(フィールド)
Salesforceで商談を登録するときには、以下のような情報を入力します:
項目名 | 説明 |
---|---|
商談名 | 「○○社向け見積」など、内容がすぐわかる名称 |
取引先(Account) | どの会社に対する商談か(必須) |
商談責任者(Owner) | 通常は営業担当者 |
金額(Amount) | 契約が成立したときの売上見込み額 |
完了予定日(Close Date) | 商談が決まる(または失注する)と見込まれる日 |
ステージ(Stage) | 検討中、提案中、交渉中、受注、失注などの進捗段階 |
確度(Probability) | ステージに応じた受注の可能性(%) |
こうした情報が蓄積されていくことで、Salesforceはダッシュボードやレポートを通じて営業の流れを可視化できるようになります。
🔁 商談ステージの進行と更新(例)
ステージ名 | 説明 | 確度(受注の可能性)例 |
---|---|---|
初回接触(Prospecting) | 顧客と初めて接触。ニーズの有無や担当者の確認を行う段階 | 10〜20% |
ニーズ確認(Qualification) | 顧客の課題や予算感をヒアリングし、自社サービスが適しているかを見極める | 30〜40% |
提案・見積中(Proposal/Price Quote) | 商品やサービスの提案を行い、見積書を提示している段階 | 50〜60% |
交渉中(Negotiation/Review) | 条件面の交渉や社内調整が進んでいる段階 | 70〜80% |
受注(Closed Won) | 契約が成立し、売上が確定した段階 | 100%(完了) |
失注(Closed Lost) | 契約に至らなかった案件。理由を記録して、次回の改善に活かす | 0%(終了) |
🛠️システム管理者の役割とは?
管理者としては、以下のようなことに注意してSalesforceを設定・運用していく必要があります:
- 商談ステージの定義が実情に合っているか?
→ 業種や営業プロセスに合わせてカスタマイズが必要です。 - 必須項目は適切か?
→ 情報の抜け漏れがないようにしつつ、営業担当の負担になりすぎないバランスを取ること。 - 入力ミスや重複を防ぐ工夫があるか?
→ 入力規則、レコードタイプの活用、重複チェックなど。 - 関連オブジェクト(取引先、活動、見積、案件商品など)との関係が整理されているか?
こうした設定次第で、商談オブジェクトの「使いやすさ」や「活用度合い」は大きく変わります。
🌟 ノックスの格言
「商談とは、未来の売上の地図である。道筋を記録しなければ、目的地にはたどり着けないのです」
(銀河歴8221年 ネクタリス・オーヴァ大学 営業戦略学部 特別講義より)
(英語訳:”An opportunity is a map to future revenue. Without tracing the path, one cannot reach the destination.”)
(原語訳:”Ophelan vos morak ter ishal. Velthria sol thrak, nox ven’thar trel valun.”)
💡 まおの学びメモ
商談は「未来の売上のタネ」
営業さんが「この案件、決まりそう!」と思ったら、まずは商談としてSalesforceに登録する。進捗は「ステージ」で管理
商談は「検討中 → 提案中 → 交渉中 → 受注 or 失注」みたいにステージが進んでいく。進むごとに“確度”も上がる!金額や完了予定日も大事!
「いつ、いくら売れるか?」をリアルタイムで見える化するのがSalesforceの強み。
では、また次回の 異星人Salesforce講座 でお会いしましょう!👽✨