Salesforceでは「取引先」や「商談」など、あらかじめ用意された“標準オブジェクト”だけでは業務に合わないこともあります。そんなときに活躍するのが「カスタムオブジェクト」。自社の業務内容に合わせて、自由にデータの入れ物(オブジェクト)を作成できる機能です。たとえば出版社なら「取材先」や「特集企画」など、独自の情報を管理できます。この記事では、カスタムオブジェクトの基本と活用のヒントを解説します。



🧱 カスタムオブジェクトとは?
Salesforceには、最初から用意されている「標準オブジェクト(例:取引先、商談、活動など)」があります。これらは多くの業種に共通する情報管理に適しています。
しかし、企業によってはそれだけでは足りないことがあります。たとえば出版社や飲食業界向けマーケティングのような、業界特有のデータ管理をしたい場合、標準オブジェクトでは表現しきれない情報が出てきます。
そこで登場するのがカスタムオブジェクトです。
カスタムオブジェクトとは、自社の業務に必要な情報を保存するためのオリジナルのデータ“入れ物”のことです。
🧩 どんなときに使う?
たとえば、こんなケースです:
- 出版社の場合
「特集企画」「取材先リスト」「誌面構成案」など、営業でも編集でも必要な独自の情報を管理したい。 - 飲食系マーケ支援会社の場合
「顧客キャンペーン情報」「試食レポート」「アンケート分析結果」など、標準オブジェクトでは管理できないデータを一元化したい。
🗂 カスタムオブジェクトの構成要素
要素 | 説明 |
---|---|
表示ラベル名 | ユーザーが画面上で見る名前(例:「企画案」) |
API名 | システム内部で使われる英語名(例:Project_Idea__c ※__c が付く) |
カスタム項目 | そのオブジェクトに格納する具体的なデータフィールド(例:「タイトル」「担当編集者」など) |
項目の種類もさまざまで、文字列、日付、数値、チェックボックス、参照関係(ルックアップ)、選択リストなどを自由に組み合わせて構成できます。
🔐 権限設定も重要ポイント
オブジェクトを作成しただけでは終わりません。
そのオブジェクトに誰がアクセスできるのか、どこまで操作できるのかをコントロールする「権限」設定が必要です。
- プロファイルや権限セットを使って、
- 「参照のみ」
- 「作成・編集が可能」
- 「削除もできる」 などの制御ができます。
⚖️ 標準オブジェクトとの違いは?
比較項目 | 標準オブジェクト | カスタムオブジェクト |
---|---|---|
用意されている範囲 | Salesforceに最初から含まれている | 管理者が自由に作成可能 |
例 | 取引先、商談、活動 | 取材先、企画案、読者コメントなど |
柔軟性 | 一部制限あり | 項目・レイアウト・関係性まで自由自在 |
🔗 関連づけ(リレーション)の設計もポイント
オブジェクトは単体で使うだけでなく、他のオブジェクトとつなぐことで真価を発揮します。
- 例:企画案オブジェクト ➡ 取材先オブジェクト とルックアップでつなぐ
- 例:読者アンケート ➡ 回答者(取引先責任者)とつなぐ
関係性を設計することで、Salesforce内で「どの情報がどことつながっているか」を一目で把握できるようになります。
🌟 ノックスの格言
「「オブジェクトを設計することは、業務そのものを“再構築”することなのです」
(銀河歴8223年 ネクタリス・オーヴァ統合情報設計論Ⅱより)
(英訳:”Designing an object is to reimagine the workflow itself.”)
(原語訳:”Valthir om’rei Sol’thera – ven’kareth syl thalon ven’drithar.”)
💡 まおの学びメモ
カスタムオブジェクト=会社オリジナルのデータの“入れ物”!
標準オブジェクトでは足りない情報を、自分たちの業務に合わせて自由に作れる!項目(フィールド)は中に入れる“データの種類”
文字や日付、選択リストなど、必要な情報をちゃんと整理して登録する。オブジェクト同士はつなげられる(ルックアップとか)!
「この企画はこの取材先と関係してる」みたいな“つながり”も記録できるって便利!作っただけじゃダメ! 見る人の“権限設定”も忘れずに!
「誰が見られて、誰が編集できるか」をきちんと決めないと、トラブルのもとに……!
では、また次回の 異星人Salesforce講座 でお会いしましょう!👽✨