Salesforce Platformとは、営業活動を支援するSales Cloudとは異なり、自社独自の業務アプリケーションをSalesforce上に構築・運用するためのライセンスです。取引先や取引先責任者など一部の標準オブジェクトは使用できますが、商談やケースといった営業・サポート業務に特化した機能は含まれていません。主に“非営業部門”での業務アプリ開発に活用されており、柔軟なカスタマイズ性が特長です。この記事では、Salesforce Platformライセンスの特徴、できること・できないこと、活用事例について解説します。



🔍 Salesforce Platformライセンスとは?
Salesforce Platformライセンスは、Sales CloudやService Cloudのような“営業活動やカスタマーサポートを中心に設計されたフル機能のCRM”は必要ないけれど、Salesforceの強力なアプリ開発基盤(Platform機能)を活用して、自社独自の業務アプリケーションを構築・運用したいユーザー向けのライセンスです。
このライセンスは、主に営業以外の部門――たとえば人事、経理、総務、製造、法務などがSalesforceを活用する際に使われます。
「顧客管理までは必要ないけれど、社内の情報管理や業務フローを効率化したい」というニーズにフィットするのが、まさにこのSalesforce Platformライセンスです。
✅ 主な特徴とできること
📦 一部の標準オブジェクトのみ利用可能
Salesforce Platformライセンスでは、Sales Cloudのようにすべての標準オブジェクトにアクセスできるわけではありません。
主に利用できるのは、以下のような基本的な業務支援機能に関わるオブジェクトです:
- レポート
- ダッシュボード
- ユーザー情報
- タスクや活動(ToDo)
- Chatter(社内SNS)
- 取引先(Account)
- 取引先責任者(Contact)
これらを使って、最低限の「誰とやりとりしているのか」という情報管理は可能です。
ただし、以下の営業・カスタマーサポート向け標準オブジェクトは利用できません:
- 商談(Opportunity)❌
- ケース(Case)❌
- リード(Lead)❌
- キャンペーン(Campaign)❌
つまり、“顧客とのビジネスの進捗”を追いかける用途には向いていません。
これは明確にSales CloudやService Cloudの役割と分けられています。
🛠 カスタムオブジェクトの活用
Salesforce Platformライセンスでは、カスタムオブジェクトを活用した業務アプリの構築が可能です。
※ ただし、組織のエディションと契約内容に応じた上限があります。
エディション | カスタムオブジェクトの上限(組織単位) |
---|---|
Enterprise Edition | 200 個 |
Unlimited Edition | 実質無制限(数千個まで契約可能) |
Platform Starter/Plus(契約ベース) | 約 10〜110 個(契約に依存) |
※この上限は、ユーザー数ではなく、Salesforce組織全体での上限です。必要に応じて、追加ライセンスやオブジェクト拡張の契約も可能です。
🔄 自動化機能(Flow・承認プロセス)も利用可能
Platformライセンスでも、Salesforceの自動化機能は利用できます。代表的な機能には以下のようなものがあります:
- フロー(Flow):条件分岐、画面フロー、レコード更新などの自動処理
- 承認プロセス:上長や他部門への承認ルートの自動化
- メールアラートやリマインダーの設定
これにより、Excelベースで煩雑だった社内業務を、Salesforce上で自動・可視化・効率化することが可能になります。
🧩 AppExchangeアプリの利用
Salesforceには公式アプリストア「AppExchange」があります。
Platformライセンスでも、CRMに依存しないタイプのアプリであれば導入可能です。
例:
- 契約書管理アプリ(ドキュメント中心)
- 電子署名連携(PDF・ワークフロー中心)
- 勤怠・設備予約・出席管理などの業務支援アプリ
※ただし、商談やケースを内部的に使用するアプリは動作しない場合があるため、事前の検証が重要です。
🧪 活用シーンの一例(業務別)
💼 総務部門
- 備品の貸出・返却管理
- 社内イベントや会議室の申請・運用
- オフィス座席の予約管理アプリ
👩💼 人事部門
- 社員研修の実施・履歴管理
- 採用選考の面接スケジュール・評価記録
- 人事異動に関する申請と承認フロー
🏭 製造・品質管理部門
- 設備点検スケジュールと履歴管理
- 作業日報の入力とレポート化
- 不具合報告と是正処置のプロセス自動化
🌟 ノックスの格言
「ライセンスとは、ただの制限ではない。
設計次第でそれは“可能性の翼”になるのです」
(銀河歴8225年 ネクタリス・オーヴァ大学 情報魔法学部 特別講義より)
(英語訳:”A license is not merely a limit; in the right hands, it becomes wings of potential.”)
(原語訳:”Lisarum na veth sol di’tral; ves trin’thalia, om’rei valir ka’dor el’reth.”)
💡 まおの学びメモ
Platformライセンスでは「商談」は見えない世界の住人!
Platformライセンスは営業活動用じゃないから、商談やケースは使えない。カスタムオブジェクトは使い放題……じゃなくて「エディションごとに上限アリ」!
無制限って聞いて油断してたけど、上限は組織ごとに決まってるんだって。
営業以外の部門でもSalesforceはめちゃ使える!
承認フロー、レポート、フローが使えるから、社内の申請・記録・共有に超便利!
では、また次回の 異星人Salesforce講座 でお会いしましょう!👽✨